

松濤美術館、NOAビル。
若い頃、東京に何度も通って建物を見学に行きました。孤高の建築家、白井晟一の作品です。
先日NHKで白井晟一の番組をやっていて、見入ってしまいました。どうしても日々の建設の業務の中では忘れてしまっている『建築』の真髄を思い出させられる。
白井晟一が活躍した当時はモダニズム建築の全盛期。その中にあってモダニズムから一線を画した氏の作品は、一言で言い表せない、「ホンモノ」の建築物と私には見える。泥臭く、千利休の茶室や茶碗のそれに似た圧倒的な造形力、人間の強い力を感じる。
いつか、ここまで自分の力を出し切り、振り絞った建築設計(今は施工もできる)をやってみたいと思う。